22日、橘寺の会式に出席した。ずっと両親がかかわってきたお寺だが、会式の最初から最後迄見たのは初めてだ。聖徳太子勝鬘経講讃1400年慶讃法要が営まれ、勝鬘経の問答が100年ぶりに行われた。幼い頃遊んだ寺の記憶がよみがえり、父のイメージが重なった。父が亡くなった後、母が毎年手伝っていたのだがもうそれも出来ない。どうしようもない時の流れは穏やかなようで性急だ。「百味の御食」のリレーに父の顏が見え隠れする。初夏の一日寺にいた。
そして昨日、母の髪をカットした。穏やかな日差しに白髪がはらはらと落ちる。出にくい言葉で「ありがとう」をくりかえす母。小柄な身体がさらに小さくなったようだ。