父の日に来れなかったからと、昨日息子家族が訪ねてきた。プレゼントにシャツをもらった。プレゼントを渡しにとは名目で夕食を食べに来たようなものだ。しかしながら息子から物をもらうなんぞそうあるわけではない。モンベルの半袖シャツだった。去年は確か山用のお尻マットをもらった。孫が走り回りいっきに騒がしくなる。物音一つ立てないような生活が一変するからおもしろい。ミーも落ち着かず。それでも自分も家族だとリビングに顔を出す。
思い起こすと父親にプレゼントなどした覚えがない。連れ合いがしていたのかも知れないが記憶にない。改めて父の記憶を辿ってみた。70歳で余命半年と宣告され77歳まで生きた。働くためだけに生まれてきたような父の最期は静かだった。骨髄腫というガンで、苦しむこともなく眠ったまま逝ったと側にいた母が言っていた。その父の軌跡は自分には辿ることは出来ないだろう。小学校を出ると大阪の墨問屋へ奉公に出された。帰ることが出来るのは盆暮れだけだっただろう。「お父さんは苦労してきたひとやからな」といつも母が口にしていた。
その母も9年の介護の末、一昨年亡くなった。今では介護が出来てよかったと思う。認知症で数年間は全く息子のことも分からなくなっていたが、そういう時間を与えられたことに感謝している。ただ、父には何もしてやれなかった。
今日の夕日。父が残していった畑で夕方ジャガイモを掘った。その前から撮影した。