朝5時30分に目が覚めたが、撮影に出る元気がなかった。ミーの相手をして、またうとうとした。
ほぼ終わったリフォームだが、階段の塗装を終えた。白木を黒にした。テレビ台を作った。廊下の4坪ほどの壁は左官屋さんが下地を塗ってくれたのだけれど、珪藻土の仕上げはまだしていない。用事はいっぱいある。
作業中に思わぬ来客があった。親戚の人なのでしばらくお相手をすることになった。若い頃、大阪でまだ十代の森進一や和田アキ子とキャバレーなどで歌っていたことがあるという昔の話を聞かされた。スカウトされて東京へ行く森進一を見送ったという。売れるか売れないか博打のような世界に入り込めなかったと、脳梗塞の後遺症の残る躰で話した。遠い昔の果たせなかった思いなのか、青春時代の記憶の中に自分の居場所を求めようとしているのかも知れない。
そういえば、自分の来し方をふりかえってみても、そんなに大きな人生の岐路は無かったように思う。いい加減に生きてきたからなのだろうか。