シャクナゲの坂を日出のピークまで登り返し、正木峠、正木が原、牛石と経て大蛇ぐらまで、大して撮影するものもなかった。大蛇ぐらの分岐付近のシャクナゲも寂しく、もう昔のような光景は見られないのではないかと思われる。散策路からはずれることは出来ないので、登山のような自由さはない。ちょっと見晴らしのいいところで岩の上へなんてことが出来ない。
不思議なことに鹿には出会わなかった。ドライブウエイでも見なかった。20年ほど前から鹿が人の側まで来るようになり驚いたが、これで昔のようになった。といっても鹿の食害で森が無くなったところがある。正木峠の南斜面にトウヒやシラビソの森があり、林下には苔があった。つい30~40年前のことだ。今は荒涼たる風景になっている。鹿の食害だけではないかもしれないが、森は再生するのだろうか。
鹿の食害の実態調査に入っている岐阜大の研究生たちに出会った。人の英知でうまく再生してくれればいいが。