玄冬素雪。黒い冬、白い雪。野はモノトーンの世界だ。皆、萌える春に向けてエネルギーを蓄えているかのようだ。そういえば今日は成人の日。畑ではイノシシの活動が異常なほどに活発で、野菜を守るための柵の外は棚田を平してしまう勢いで掘り下げている。今までこのようなことはなかった。重機で崩していってる感じだ。鹿も頻繁に現れるらしく、小彼岸桜の苗木は皆枝を折られた。立ち直ってくれるかどうかわからない。人間の世界だけではない。野生の動物も生きていくために必死だ。柵を広範囲に広げるかどうか思案する。そういう対処療法ではなく根本的な解決をこそ考えなくてはならないのだろう。皆うまく共存していかねばいけないのだから。
冬空の下、見上げると天武・持統陵が静かに影絵を演じていた。