ミーがフニャフニャと消え入りそうな声を出すので外を見ると、電線にツバメが数羽留まっている。まだ新調の燕尾服を着せてもらえない巣立ったばかりの雛だ。窓からうらやましそうにミーが見ている。獲物を見つけると声を出さずに飛びかかっていくときと、特別な声を出すときがあるのだ。
ヒナは親鳥の餌を待っているらしく、しばらくすると口を開けて騒ぎ出し、親が餌を運んできた。カメラを取りだし付いていたレンズのまま待っていると10分程で親が再びやってきた。ホバリングする間もなくさっと飛び去ったが何とか撮影できた。これはしっかりと撮影しなければとあわてて300ミリ2.8のレンズを付け構えたが、レンズが重くて辛い。三脚を立てたいがいつ親がやってくるかも知れないので待った。30分ほどしてもう耐えられず三脚を立てる。ところがそれからまた30分しても親は現れず、ヒナもしびれをきらしたのか飛び立った。まあ、野鳥の撮影とはそんなものなのだろうと納得した。