今ある風景は人が何らかの手を加えて出来てきたものだ。知恵を働かせ自然の中で生き延びる澱みの無い暮らしは延々と繰り返されてきた。その中で様々なものが生まれ、また失ってきた。山は畑や田んぼとなり、山自体も植林によって見渡すかぎりの青山になった。その一方で紅葉を愛で、「自然が無くなった、どこそこへ行けばまだきれいだ」と、思う風景を探して歩く。良くないとは分かっていても山深く車で入っていく。勝手なものだ。その人も風景の一部として同化することがある。道は本来歩くために出来上がってきたものだ。だから居ていい場面も多々ある。歩く事を忘れないようにしよう。
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# by asuka-ji | 2005-11-18 16:35 | 日々 | Comments(2)
今朝は冷え込んだ
 今朝は冷え込んだ。車に乗ると4度Cだった。母を起こしてから急に思い立ち甘樫丘へ行った。発掘現場の横から尾根伝いに豊浦の展望台へ向かった。ケヤキや榎、桜が色づいて差しかけた朝日に輝いている。展望台には朝の散歩だろうか、3人ばかり朝日の昇る方を見ながら話がはずんでいる。桜の落ち葉は期待したほどなかったが、陽の当たりかけた耳成山や香具山を撮影。しばらくすると飛鳥寺の辺りにも日差しが下り、小原の方からたき火の煙が漂ってきた。煙を見ると何となくほっとする。人が暮らしているという実感があるのだ。この朝の1時間を有効に使いたいのだが、母の事を思うとなかなか出にくい。
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# by asuka-ji | 2005-11-17 18:52 | 明日香 | Comments(3)
甘樫丘現地説明会
 今日は甘樫丘遺跡の現地説明会。朝からヘリが舞い、周辺は路上駐車でいっぱい。何せあれだけの報道をしたのだから、現場は予想通りだろう。考古学や歴史に関心を持つ方が増えて、それはいいことなのだが、なんといっても暇人が多い。豊かになったということなのだろうか。
 定年退職された方はさんざん働いてこられたのだからゆっくりと残りの人生を楽しまれればいい。十分な年金も支給されることだろうし。だが今50代半ばの者らが年金を受ける頃には、果たして制度自体存続し得るのだろうか。これから続々と団塊世代の退職者が世にあふれていく。その辺を歩きながら、歴史でも勉強してみるかと暇をもてあますのだろうか。いやもっと事態は深刻になっているやもしれない。
石舞台東の柿山は葉が紅くなってきた。
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# by asuka-ji | 2005-11-16 14:09 | Comments(1)
橘寺
 橘寺の桜葉が雲間からの日差しに輝いていたので、東門にカメラを構えた。落ち葉を掃こうとしていた寺の方が「掃かない方がいいですね」と気を使って手を止めてくれた。先日の風でほとんど落ちてしまったらしい。横に南天の赤い実が秋の深まりを知らせている。掃き清められた境内に、また新しい紅葉が舞い落ちる。どれひとつとして同じ色は無い桜葉。一葉の中の色のトーンがみごとだ。まねのできない自然の妙がある。
 聖徳太子誕生地といわれる橘寺。父がこの寺で100日(?)行をしたと聞く。寒菊一本を手に毎夜本堂にお参りしたようだ。家からお寺までいっさい口を利いてはならないため、証明書のようなものを手にして通ったらしい。以来橘寺は私にとっても特別なお寺となった。
 本堂横の落ち葉の中に菩提樹のトンボが落ちていた。
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# by asuka-ji | 2005-11-15 16:39 | 明日香 | Comments(5)
甘樫丘遺跡
 甘樫丘遺跡の発掘調査が発表され今朝の各紙に載った。一面トップを飾っている。10日に記者発表したもので、入鹿の屋敷跡という確証はないものの関連した施設に間違いないだろう。数カ所のトレンチでは全貌を明らかにすることはできないが、焼けたと思われる土が数カ所にみられた。来年度には広範囲の発掘をやるようだ。
 現場は丘の尾根を背にし更に左右を小さな尾根に囲まれた所。東に飛鳥寺、そして宮が見渡せる場所だ。書紀の「谷の宮門」にふさわしいではないか。「上の宮門」といわれた蝦夷の邸は、尾根一つ越えれば今も「えみし谷」と呼ばれている谷がありつながっていきそうだ。蘇我氏終焉の舞台がここであったのかと辺りを歩いてみると感慨深いものがある。
 今手直しした寸劇「大化改新」の練習をしている。23日に公演依頼があるため、一部役者が変わり仕切り直しの最中だ。入鹿と聞くともう他人事とは思えない。家族のようなものだ。
吉野にて11/9
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# by asuka-ji | 2005-11-14 13:39 | Comments(3)
西行庵
 撮影会で吉野に行った。桜葉の多くは散り、残るものも色はもうひとつだ。カエデはまだ紅葉に早く、今年は見栄えが少し悪そうだ。駅から七曲がりを撮影し、車で金峰神社に向かった。
 西行庵まで歩くと石段の横に金属の手すりが付いていた。今年作ったのだろう。世界遺産に指定されたからだろうか。あまりいたれりつくせりにしてしまうと西行は喜ばないだろうに。手すりは谷側でなく山側についているので少しは景観に配慮したのだろうか。だがその風景にどうしても馴染めない。西行が遠くに行ってしまいそうだ。崖にへばりつくような山道だが、西行庵への大切なアプローチなのに…。
 下りきると俗世を離れた場所だ。庵前のカエデは緑の中に赤黄色の葉が混じり鮮やかに、足下にはしっかりとした根が地面を這っている。庵の中の西行は今年も来たのかと無言で応える。何も語らず暫し瞑想するにふさわしいところだ。来てよかったと、参加者も皆楽しんだようだ。
 一枚の桜葉、風にハラハラと揺れる、まるで自分のようだと思った。
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# by asuka-ji | 2005-11-10 16:38 | 日々 | Comments(2)
暖かい日
 暖かい日が続いて、家にカメムシが押し寄せた。ベランダに出るドアを開けるとバラバラっと落ちてくる。何もしなければそんなに臭わないのだが、ちょっと触れたり刺激を与えると猛烈な匂いを出す。晴れた日の洗濯物はよほど注意をしていても畳んだ中から出てきたりする。また山形を思い出した。森敦の「月山」の舞台。カメムシが主人公の部屋に出てくる。それも半端な量ではない。それがリアルな表現だと感じたのは、取材で山形に行ったときのことだ。泊まった月山麓の旅館では毎年カメムシ対策のため建物に薬剤を散布するのだという。上には上がある。これはまた大変なところだと感心してしまった。
 ずるずると引きずっていた風邪がようやくましになった。体調管理は自己責任だ。気をつけねば。知り合いの方の訃報を聞いた。ご冥福を祈ろう。
夜明けの御岳
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# by asuka-ji | 2005-11-08 15:18 | 日々 | Comments(1)
文化祭
 日曜日まで明日香村公民館で文化祭が行われている。各分野の趣味の発表と指導する講師の方の作品が並んでいる。一生懸命さが伝わるもの、「ほうっ」と感心する作品あり、ごった煮の楽しさがある。
 誰でも何か作ろうとするときに、まさに向かう自分と、もう一人少し引いた位置から見ている自分がいるように思う。ほとばしる情熱や感情をぶつけていくエネルギーと、客観的に理解し整理しながら組み立てていく冷静な眼。このせめぎ合いで作り上げていくような気がするのだ。面白いのだが荒削りで完成度が低いもの、よくできているのだがどこか面白くないもの。何か人の心を動かす作品を作り出すのは容易なことではない。発表の場をそれほど与えられない方たちにとって各ジャンルが一堂に会するのは意味のあることだろう。
乗鞍高原での白樺
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# by asuka-ji | 2005-11-04 17:10 | 日々 | Comments(4)
霜月
今日から霜月、11月だ。朝6時半、真弓から佐田の丘陵が白いベールをまとったように見えたのであわてて家を出たが、それはもっと遠く金剛山系の麓、風の森峠の方だった。佐田といえば村の鎮守さんにある束明神古墳が陵墓に比定されると立ち退きになるやも知れんと、住民がそれを壊して隠したという話を聞いたことがあった。うろ覚えだが村人は殆ど同じ姓で的場だったような気がする。草壁皇子のこともよく知っておられた畑仕事のおばあさんが話し相手になってくれた。
その束明神が今日の朝日に載っていた。確か今日…、だと思う。何せなんでもうろ覚えだ。佐田の丘陵は飛鳥の関所のような役割を果たしていたようで、近くから物見櫓のような建物跡が発掘されている。重要な場所だったようだ。周辺を歩いてみるとよくわかる。
まあ、そんなことでそちらには向かわず、コスモスやススキを撮った。門脇先生がこだわっておられた宮跡から見上げる多武の峰、その辺りをもう一度見直して歩いた。
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# by asuka-ji | 2005-11-01 17:02 | 明日香 | Comments(2)
赤い柿
 同級生の作品展を見てきた。時空の公演を何度か観てくれている人で、万葉集の歌と絵が描かれてあった。私の好きな思ひ草や、かたかごの花があった。高校の頃の歌との出会いを今見つめ直している風に見えた。自立した女性だ。
 時空の練習があって、寸劇の配役の確認をした。大学受験で都合のつかないY君にかわって中大兄は女子校生のFが演じる。私も新しい台詞を覚えねばならず、気合いをいれないと…。
 久しぶりに畑に出ると、仕事が待っていた。ほっとするひとときだ。田んぼはほとんど稲刈りが終わり、風景が変わった。夕方、わずかに残る柿を摘んでいるとカエルがいた。赤い柿に緑のカエルは印象に残った。
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# by asuka-ji | 2005-10-31 12:03 | 日々 | Comments(4)



写真家・上山好庸
(社)日本写真家協会(JPS)
会員
昭和25年明日香村生まれ。
48年中京大学卒業。
奈良新聞社を経て写真家を志す。
61年フリーとなる。

※写真の無断転載はご遠慮下さい。
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