カテゴリ:明日香( 995 )
芋峠
 み吉野の耳我の嶺に、時なくそ雪は降りける、間なくそ雨は降りける、その雪の時なきがごと、その雨の間なきがごと、隈もおちず、思いつつぞ来しその山道を…。大海人皇子が讃良とともに大津から逃れるように、吉野へ落ち延びたときのことを思い起こして歌ったといわれているこの歌。耳我の嶺とは飛鳥と吉野を隔てる芋峠付近のことだろう。細かい雪が降った先日、少しは化粧していないだろうかと芋峠に向かった。栢森を過ぎて山間に入ると気温0度C。行者像の前に着くと道路には雪。これはひょっとして期待出来るかもと、車を止め山道を登る。案の定茶屋跡の杉林を行く道は白く化粧をしていた。鬱蒼とした植林地帯だけに、木々のすきまからどれほど雪が落ちてきてくれているか心配だったのだが、来てよかった。誰もいない静まり返った森の冷気を感じながら、これを至福のひとときとでもいうのだろうかとほくそ笑んだ。ここには昭和の初期まで三軒の茶屋があって、ここで休んだ旅人は芋峠神社にお参りしてから峠を越えていったらしい。果たして神社は何処にあるのだろうか、近くに小さな祠でもあったのかも知れない。
 ともに峠を越えた讃良は後に持統天皇となり、夫との思い出の地宮滝に三十数回も行幸している。この峠道を一行は列をなして越えて行ったのだろう。
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by asuka-ji | 2006-01-09 13:38 | 明日香 | Comments(2)
歌のフレーズが
山辺の崇神天皇陵近くを走っていたとき、過ぎては流れさる風景に歌のフレーズが浮かんできた。これは何なのだろうと繰り返しくりかえし口ずさんでみたが、形にはならずついに消え去った。左遠くに二上山がかすんでいる。ちょうどこの辺りは少し高台になっており、帰りには三輪山、前方に大和三山、少し右に二上山が見える。竜王山から三輪山につづく青垣山は麓に多くの古墳を抱くところ。松本清張の「火の道」にも出てくる。この道を奈良までもう30年以上通っている。この国道169号と24号のどちらを通ってもいいのだが、山辺の道に沿ったこの道路は少し眺めが良く性に合ってるような気がするのだ。ふりかえればフリーになってもう今年で20年になる。そろそろ事務所をたたんでもいいのかも。
いやいや、その歌のことなのだが、何か浮かんだのだ。舞台で舞う役者にかぶって、また役者がリフレインする…。よくよく考えればそのメロディー、スーパー歌舞伎「三国志」に流れた北山修の「遠くはなれてはいても、心はひとつ…」の歌に似ていた。何せ音楽のことはからっきしだめなのだから、所詮そんなものだ。
栗原からの夕景
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by asuka-ji | 2006-01-05 16:02 | 明日香 | Comments(2)
新しい年
 新しい年を迎えた。また一から出直しだ。体調も快復しかけた大晦日に飛鳥寺へ参った。村の鎮守さんに参るぐらいで、あまり初詣なることをしたことがない。新年を迎える写真を撮りたかったのだ。先ず母を寝かせ、めずらしく上の息子と連れ合いに同乗させてもらって飛鳥寺に向かった。観光協会のN嬢の誘いもあって重い腰を上げたのだ。開け放たれたお堂の奥に鎮座するのは飛鳥大仏。千年を越えて人々を見守ってきた慈愛に満ちたお顔だ。写真を撮るなど世俗にまみれた者には近寄り難くも思われるが、そこは深い愛に満ちた仏様、いかような者も受け入れてくださる。鐘の音を聞きながら、つづいて飛鳥坐神社へ、そのあと岡寺へと上り午前2時過ぎに帰宅。
 翌日は母の手を引き橘寺へ、境内に入ると会式の準備はこうしてするのだとまだ元気で手伝いをしていた頃のことをさかんに話す。そしてめずらしいことに写真を撮ってくれといってきた。数カットの記念写真を撮り、これでひとつ親孝行ができたのかしらと納得する。だが夜には何処かへ行くのだと玄関のドアを離れず困らせた。また付き合っていかねばならないと覚悟を決める。
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by asuka-ji | 2006-01-04 14:36 | 明日香 | Comments(5)
雪が降った
 雪が降った。道は凍てつき、早朝家を出た連れ合いのジムニーも橿原で捨てられ電車にしたようだ。22日は気温も低く吹雪になった。デイサービスの車が行けない旨連絡入り母を送る。道路は早くも融雪剤がまかれ、少しよくなっていた。やっと時間が出来、甘樫丘に上る。雪まじりの強風にさらされた丘の上はさすがに誰もいない。そのうち埼玉から来たという女性が寒風をものともせず現れた。夜行バスで着き先に畝傍山に登ってきたのだという。折から姿をみせた青空に感激しながら、石舞台へ向かうと下っていった。変化を見せる四方の風景にシャッターを切っていると、次にビデオクルーが現れた。偶然にも先週打ち合わせをした「遠くへ行きたい」のクルーだった。結局2時間寒風の丘にいた。
 そして23日、午後から「遠くへ行きたい」の収録があった。野村宏伸さんが案内人。底冷えのする体育館で団員、テレビクルー、ディレクターの杉生さん、みなさんお疲れさまでした。放映は1月29日朝7時30分です。
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by asuka-ji | 2005-12-24 16:53 | 明日香 | Comments(7)
雪が積もっている
 昨日の朝起きると薄明かりの中に納屋の屋根が白かった。雪が積もっている。周りの木々も白く化粧していて、文化サロンの撮影日を変更して教室の講義に切り変えたことを悔やんだ。明日香での撮影予定だったのだ。雪の明日香路なんて千載一遇のチャンス。みなさんから恨まれるのではと思ったが、早めに出て稲渕へ行ってみるとそんなに雪がかぶっていない。石舞台も雪をのせておらず、何故か一安心。小原も全く雪がなかった。ここ数日間の冷え込みで明日香でも雪が舞ったが、家では初めての積雪となった。うかうかしておれない日が続く。積もってもすぐに溶けてしまうから。
小雪舞う天武・持統陵。中学のとき毎日この陵墓を通って学校に通った。
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by asuka-ji | 2005-12-15 11:52 | 明日香 | Comments(0)
憎んではいけない
 何度も通っては遊んでいったイノシシを憎んではいけないと自分に言い聞かせる。収穫することもなく忽然と消えた人参や白菜は掘り起こすと出てくるものもあるが、分からなくなるほど畑は耕されている。さすがに大根は目につくが、まだ小さいものもあり、もったいないなと思う。春の種まき前に出てきてくれたらいいのに。見事としかいいようがない状態だ。まあ、今シーズンはあきらめるしかない。
 指導する写真クラブの例会が終わり、忘年会があった。もうそんな時期なのかとあらためて年末を実感する。日々のことがらに追われ走り去るように時が過ぎた。晩秋の風景をもっと写しとめたかった。あれやこれやと振り返ることが多い。
稲渕にて
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by asuka-ji | 2005-12-12 14:33 | 明日香 | Comments(2)
冬の支度
 季節は急速に進み冬の支度をしなければ、で、車もスタッドレスに履き替えた。ジャッキアップして1時間もかからないのだが、疲れた。毎年これをするといよいよ冬だという実感がある。金額にして30万の差だったのだが、四駆をあきらめたこの車。FFだからまあいいかと思ったのだが、どうしても不安がつきまとい山に出かけるのをためらってしまう。何十年も四駆ばかり乗ってるとそうなってしまうのだ。林道を分け入り帰れなくなったら困るなあとえらい小心になった。
 それでも山が白くなると思いは雪の樹林に行ってしまう。気持ちはまだ若い。
残り柿/稲渕
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by asuka-ji | 2005-12-07 14:00 | 明日香 | Comments(3)
高取城跡
 文化サロンの撮影会を明日香と高取城跡で行った。棚田の残り柿やスズキをポイントに歩いた。高取城跡に上ると紅葉がちょうど良く、皆感嘆の声を上げた。23日にお城祭りが終わったのだが、石垣の草刈りがしてあり、きれいになっている。数年前から手入れがされていて、ゴミもなく気持ちがいい。春の新緑もいいがさすがに紅葉はみごとだ。気持ちのいい荒城の雰囲気が漂っている。カメラマンも少なく撮影を楽しむことが出来た。
 朝は女房に頼んだが、夕方からは母が帰ってくるので主夫に変身、家事が待っている。先日母が初めてもらしてしまい、下の世話をして気がついたのだが、それまできつく言い聞かせたり叱ったりしていたのが急に優しくなれた。こんなことで変わることが出来るのだなと自分の態度に驚いた。やはりどんなことでもしてみなければ分からない。
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by asuka-ji | 2005-12-01 12:30 | 明日香 | Comments(2)
やっと色づき始めた
 明日香もコナラやクヌギがやっと色づき始めた。かろうじて残っている桜葉は暖色系の色見本のようだ。季節の終わりを告げる色の競演は、朝夕のアンバー光にいっそう映え、にぎやかだ。こんな季節には時間を気にせずゆっくりと歩きたいものだ。里山は散策できるようなところは少なくなった。今飛鳥歴史公園がその役目を果たしている。整備し過ぎなところが目についてしまうが、歩ける林が他にない以上仕方ない。だんだんと都会的な公園になっていきそうで、とくに遊歩道はできるだけ獣道か、人が踏み固めて出来たような道に出来たらと思う。それを良しとしない人たちが多いのかも知れないが、とりあえず落葉樹の林があることだけでもおすすめだ。
甘樫丘公園
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by asuka-ji | 2005-11-29 15:09 | 明日香 | Comments(5)
今朝は冷え込んだ
 今朝は冷え込んだ。車に乗ると4度Cだった。母を起こしてから急に思い立ち甘樫丘へ行った。発掘現場の横から尾根伝いに豊浦の展望台へ向かった。ケヤキや榎、桜が色づいて差しかけた朝日に輝いている。展望台には朝の散歩だろうか、3人ばかり朝日の昇る方を見ながら話がはずんでいる。桜の落ち葉は期待したほどなかったが、陽の当たりかけた耳成山や香具山を撮影。しばらくすると飛鳥寺の辺りにも日差しが下り、小原の方からたき火の煙が漂ってきた。煙を見ると何となくほっとする。人が暮らしているという実感があるのだ。この朝の1時間を有効に使いたいのだが、母の事を思うとなかなか出にくい。
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by asuka-ji | 2005-11-17 18:52 | 明日香 | Comments(3)



写真家・上山好庸
(社)日本写真家協会(JPS)
会員
昭和25年明日香村生まれ。
48年中京大学卒業。
奈良新聞社を経て写真家を志す。
61年フリーとなる。

※写真の無断転載はご遠慮下さい。
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