近鉄の新しい特急・青のシンフォニーに試乗した。列車に乗ることを目的とした観光特急で、阿倍野、吉野間を一日二往復する。9月10日から運行が始まる。
濃紺の車体に金色の文字やエンブレム。中に入ると古い小説の中に出てくる架空の列車のような上質で懐かしい空間が広がっている。座席に座ると、何処かへ連れて行ってくれる期待感があり気持ちが高揚する。外は雨。濡れた窓ガラスが、スタンドの明かりを映している。車窓には吉野川。ラウンジでコーヒーとお菓子をいただいた。横にそれらしき人がいればと思ううちに吉野駅へ着いた。
ラウンジ車両を挟んで前後に1車両づつ客車があり、合計65人しか乗れない贅沢な列車だ。橿原神宮から吉野駅の往復だったが、あっという間に過ぎた。