年2回、集落の周辺の道を修復したり清掃したりする奉仕がある。「道作り」と呼ぶ行事は春と秋の彼岸に行われる。昔は道路も舗装されていないし、路肩もよく崩れた。その時々に修復はしているが、この「道作り」には大がかりな作業をした。今はそんなに道を補修することも少なくなったが行事はずっと続いている。
作業が終わると集会所に集まり全員で食事の後、集会が行われる。昔からご飯はお揚げの入ったものだ。たくあんだけでも食べられる。今は総菜を買ってきて少し豪華な食事になっている。
昨日、その奉仕があった。崖の上で竹や木を切っていた。そのとき不覚にもバランスを失い道路に落下してしまった。足から滑り落ちるのならまだしも、高さ2メートル少しある場所からうつぶせに路面に激突した。ドスン!という音に周囲の人も驚いたが、当人は落下の祭、もうこれで終わってしまうのか、どんな風につぶれてしまうのだろうかなどと、その後の自分の姿が一瞬に頭を巡った。
気がつくときれいにべったりと路面にうつぶせていた。体は動いた。頭は打っていない。痛みはあるが無事だ。しばらく休むと何処も骨折はしていないようだ。両足のスネと膝、腕とアゴを打っていた。助かった。20日の東京公演も行けそうだ。傷の痛みに耐えながら、妙な嬉しさが込み上げてきた。何という幸運。母が助けてくれたのかも知れない。
1日経って、アゴは少し腫れたが、足は昨日よりも動きやすくなった。20日は大丈夫だ。生かされたことに感謝。
撮影はしていない。ずいぶん前の談山神社の写真。