居間から眺めることの出来る桜がある。コヒガンサクラかケイオウサクラ分からないが彼岸の頃にピンク色の花を付ける。十数本あるだろうか、お隣さんがみかん山だったのを植え替えたもの。もう20年近くなるだろう。本来切り花ように作られたはずが、手を入れることもなく放置されている。下草は背丈を超える笹が覆い尽くし中に入ることも困難な状態だった。隣家の畑とはいえあまりに桜がかわいそうだと思い草刈りをした。これでいい花見が出来る。
木に巻き付いた蔦を取り除いていてふと思った。かごを編んでみようと。やってみると案外簡単に出来る。調子に乗っていくつか作ってみた。ところがなかなかいい物が出来ない。葛は乾燥すると折れやすい。生きている物を採ったらすぐに編むのがいいみたいだ。こんなに作ってどうするの?、と連れあいが言う。「ほんまやで」とミーが窓からつぶやく。さてどうしたものか、売りに行かねばならんのか。