ノートの前に座りっぱなしもいいかげん嫌になるし、カメラを持ち出して畑でごそごそしてみる。
盛りを過ぎてもう散ってしまいそうな藤、畑の土手で立派なツタを雑木に絡ませ咲いている。朝もいいが夕方の光に透かせた姿もいい。ファインダーをのぞくと、二上と畝傍山が小さく入る。いっぱい広げたクヌギの若葉、夕陽がその上に乗っかっている。フィルムならハーフNDを入れても補助光なしには表現できない極端な差のディテールが、現像処理で簡単に再現出来てしまうデジカメ。フィルターワークを駆使しなくても思い通りに近い表現が後処理で出来る。
だからこそ撮り手の意志が反映された絵作りをしなければならない。そして現像ソフトを使いこなすパソコンが不可欠だ。